遠藤実

2006年6月19日 日常
 日経新聞「私の履歴書」。今月は作曲家、遠藤実氏。といっても、私は彼の名前すら知らなかった。舟木和夫の「高校三年生」、森昌子「せんせい」を作曲したと聞き、フレーズが浮かぶ程度。

 このコーナーは人選で8割決まってしまうだろう、それは作り手だって当然分かっていて、外れはほとんど見たことない。
 が、30回続きの自伝は、どうしても1回目と自分が元から知っているエピソードに触れた部分が一番面白い。

 しかし、今、名前も知らなかった人の「履歴書」を真っ先に読んでいる。昨日あたりまで、彼の人生にいいことは少なかった。お腹を空かせているときにカツ丼を食べさせてくれた女性を妻にしたことくらいが、「良かったね」と言える数少ない出来事。

 格差社会が首相の後継を左右するほど大きな問題となっているが、戦後の厳しさにくらべれば、今の甘さはいかばかりか。
 もちろん、格差社会の問題は、経済状況以上に、本人やその親の「甘さ」にある。その点ではより、ひずみが大きいのかもしれないが。

 どこかの社長や、或いは現楽天監督の野村氏の履歴書もかなり面白かった。が、彼らと似た物語は、今現在だって紡がれている。
 遠藤氏の人生に、こんなにも引き寄せられるのは、もう、このようなサクセスストーリーが現代では起こりえないからかもしれない。すべてにおいて。

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